少し前の話になりますが、弊社会長と親しくされている方から、
「福島県の原発事故に関して色々調べているのだが、長崎に原爆が落ちた後の事を詳しく知っている人に教えて欲しいので誰か紹介してほしい。」
という依頼がありました。
弊社のお客様で長崎大学にいらっしゃる高村昇先生は放射線等の専門家なので、一緒に訪問させていただき色々と教えていただきました。
どれも初めて聞くお話だったので、非常に勉強になりました。
正直自分も高村先生のお話をお聞きするまでは、「長崎に戦後住んでいた人たちは地元でできた野菜等を食べ続けても平気だったのだから、福島も大丈夫なんじゃないか?」と簡単に考えてしまっていたのですが、そんな単純なものではありませんでした。
専門的なことを詳しく書いてしまうと間違えていた時に責任が取れませんので、簡単にしか書きませんが、「原爆」と今回の「原発事故」の大きな違いは、「原爆」の場合は激しい爆発によって地面に「放射線」が降りそそいだのに対して、今回の「原発事故」は「放射線」を発する「放射性物質」が拡散してしまったということ。つまり事象自体が違うので原爆投下後の復興はあまり参考にならないとのことでした。
しかし、一方「放射性物質」は人体に強く影響のあるもの(多量の放射線を発するもの)は時間の経過とともに早くなくなっていき、人体にはさほど影響のないと思われるもの(微量の放射線しか発生させないもの)がゆっくりと半減していくので、今の状況ではマスコミが過剰に反応しているほどの心配はない。ということでした。
何も知らずにメディアの情報だけを取り入れていると、ひょっとしたら風評被害を広げてしまう事になるのかもしれません。
今回お時間を作っていただきました高村先生、本当にありがとうございました。
(有)ビッグ・ワン 大木敬介